TOP > 掲載企画特集2013年世界エイズデー

特集

特集・世界エイズデー——愛と身体を守るコンドーム

2013年11月18日

薄さ訴求品好調も市場は縮小傾向

 

 12月1日は「世界エイズデー」。この時期に合わせ、様々な企業、団体がエイズ、HIVなどの予防啓発活動を盛んに行っている。中でもコンドームは予防に有効なアイテムであり、各メーカーでは啓発イベント、セミナーなどを積極的に展開する。人口、特に15〜49歳の再生産年齢人口と言われる層がますます減少していくという厳しい環境にあるが、2020年の東京オリンピック開催が決定し、選手村で大量に配布されるということからスポーツ新聞、テレビ番組などに取り上げられる機会が増えるなど、明るい話題も出ているコンドーム。ここでは、市場の動きを紹介する。


 11年は数量270万グロス、金額400億円だったコンドーム市場。12年にはそれぞれ250万グロス、370億円と、共に前年比93%ほどで推移した。もともと減少傾向にあった数量に対し、薄さを訴求したアイテム、いわゆる“薄物”など高付加価値商材が好調に推移して横ばいを保っていた金額も、微減という結果が出た。


 その要因は、やはり使用者の減少。再生産年齢人口は毎年10%近く減っていき、今後もその傾向は避けられないため、「言わばヘビーユーザーが少なくなった」(メーカー担当者)市場をどう維持していくかが今後の課題となっている。その中で、重要視されるのが各ブランドの商品力。新商品を出せば売れていたという時代とは異なり、知名度、商品特徴など他と差別化を図った商品がより注目を集めるようになっており、ある関係者は「消費者が機能面をより重視するようになった」と指摘する。


 また、伸び悩む市場の中で、数少ない伸長カテゴリーであった薄物商材に各社が注力したことから、一部では激しい価格競争を展開。人気商材の値下げが見られたことも金額面での減少につながったようだ。それでも、相模ゴム工業の「サガミオリジナル」やオカモトの「うすさ均一0・02EX」、「ゼロゼロスリー」など、ポリウレタン素材、天然ゴムラテックス素材それぞれで薄物商材は市場の人気を集め、数量、金額ベースでかなりのシェアを占めるようになっている。高単価で流通の利益も見込めることから、今後もその存在が市場活性化の鍵を握ることは間違いないだろう。


 近年、人気を集めていた女性向け商材は、やや陰りが感じられるようになってきたものの、華やかなパッケージ、先端に潤滑ゼリーを塗布した使用感の良さなどが人気を集めるジェクスの「グラマラスバタフライ」シリーズを始め、好調に推移しているブランドも見られる状況だ。不二ラテックスの「ドレスキャンプ」など、ファッションブランドなどとタイアップし、消費者が思わず手に取りたくなるような目を引くパッケージの商材も店頭では増えている。


 海外に目を向けると、アジアを中心に諸外国でも薄物商材の人気は高まりを見せている。「性感染症予防に使われることが多い国では、薄いとウイルスを防げないのではないかとか、すぐに破けてしまうのではないかというネガティブなイメージを持たれていた」(メーカー関係者)が、ここに来て、品質の良さや機能性の高さが受け入れられるようになってきた。円安傾向が強まった時期には「輸出、OEMの引き合いが非常に多かった」と話す関係者もおり、国内人口の減少が避けられない中、新しいマーケットを開拓するという意味から海外展開は今後ますます重要になってくるはずだ。


 インターネット通販は、商品パッケージのデザイン化や陳列スペースの拡大などの変化もあるが、店頭ではまだまだ立ち止まってじっくり選びづらいカテゴリーという特性上、大きく伸びを見せている。各メーカーでは、ウェブ上で性に関する啓発活動などを展開していることもあり、今後、様々な相乗効果で更にシェアを伸ばしていくことが予想される。



 
1
 
Share (facebook)
 
 
 
記事一覧に戻る
 

サイト内検索

Loading

記事配信中

@COSME

日経テレコン21

日用品化粧品新聞 ダイジェスト版

Facebook

       
  x  
日用品化粧品新聞
 
Share (facebook)