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特集

特集・CSR(企業の社会的責任)——震災契機に意識変化

2013年9月2日

取り組みの定着化見られる

 

 企業の社会貢献活動が市民権を得てきている昨今、日用品・化粧品業界ももちろん例外ではない。特に、東日本大震災を契機として、取り組み内容や社内のルールが確立された企業は多い。業界企業はどのような取り組みを進めているのか、トップインタビューやキーマンインタビューを交え各社の動きを取材した。


 支援の質が変化
 昨今の各社の社会貢献活動は、やはり2011年3月の東日本大震災を機に一定の方向性を見せている。発生直後の、寄付や支援物資供給といった直接的サポートから、現地での洗濯サービス(P&G)、化粧カウンセリングやハンドマッサージ(資生堂)といった人的サポートまで、当時は各社ができる限りの支援を行った。
 震災の発生から2年が経過、現地での復興状況は地域によってまちまちではあるが、少なくとも物資の供給については落ち着き、ニーズに応じたソフト的サポートに変わりつつある。例えばP&Gやユニリーバは、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンとの協力による震災直後の取り組みを継続する形で、被災地の子供が伸び伸び遊べるイベントを開催。王子ネピアは、高齢者支援にフォーカスし「高齢者のための常設居場所づくり事業」を進め、仮設住宅に住む高齢者の心と体のケアを行っている。
 ユニ・チャームは、11年に開始したマッチングファンドによる被災地支援を社内でルール化し、毎夏、毎冬、クールビズとウオームビズに関連付けたオリジナルグッズを社内で販売。一部の部署だけでなく、社員全員の支援参加意識を継続する仕組みが出来ている。各社に共通して言えるのは、直後の緊急的な取り組みが落ち着いた今、震災をきっかけとして社内の意識が変わり、規則や習慣が堅実かつ社会貢献的になったことである。試行錯誤が落ち着いたのか、今年あたりはそれが定着してきていると言えるだろう。


 大手・中堅を問わず
 企業の規模が様々である中で、社会貢献の方法もそれぞれである。P&Gやユニリーバといった大手グローバル企業は、共通のビジョンの下に、世界各国で最も適した取り組みを行っている。例えば、途上国であれば「衛生」、先進国であれば「節約」といったようなキーワードで柔軟な現地対応をしつつ、それを集約した上で各エリアにフィードバックしている。花王やライオンといった有力企業は、水や森、川をテーマとし、分かりやすいメセナ的な社会貢献を行っている。
 もちろん大手だけでなく中堅企業も積極的に取り組んでいる。サラヤのボルネオ環境保護活動は来年で10周年を迎え、新たにウガンダやカンボジアでも手指消毒剤の事業化を推進中。太陽油脂は、定期的に「石鹸講習会」を開催し好評を博している。被災地支援も含め、これらの企業のCSRには、持続可能な社会の実現と生物多様性の保全といった意識がベースにあるようだ。
 ここに来て、福島第一原子力発電所の汚染水処理問題が国内外でクローズアップされている日本。更なる環境意識の高まりの中で、企業の社会貢献はますます重要度を増してくるだろう。



 
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