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特集

特集・アウトドア系スキンケア——勢い増す日焼け止め市場

2013年4月1日

男性ユーザー増加で制汗剤市場拡大

 

 お花見を始め、アウトドアのイベントが増えるこの季節は、大きな需要期であるゴールデンウイークを後に控えていることもあって、日焼け止めや制汗剤などが活発な動きを示している。本紙では、これらの商材を“アウトドア系スキンケア”として市況や新製品開発の動向を追った。

 

 新基準の日焼け止め発売相次ぐ

 経済産業省の出荷統計によると、「日やけ止め及び日やけ用化粧品」の2012年累計は個数が対前年比110・7%、金額が同103・3%と個数、金額共に前年比プラスだった。

 化粧品市場全体(個数100・7%、金額99・9%)の伸びを上回る成長を見せている日焼け止めだが、日本化粧品工業連合会によるUVA測定法の改定を機に更なる拡大が見込まれている。

 今年1月1日から紫外線A波(UVA)の防止効果を表す「PA」について、防御効果が最高レベルであることを示す「PA++++(フォープラス)」の表記が可能となり、有力各社が対応製品を次々に投入。「アネッサ」(資生堂)、「アリィー」(カネボウ化粧品)、「ファシオ」(コーセー)、「サンカット」(コーセーコスメポート)、「ビオレ」(花王)、「オレゾ」(ロート製薬)、「リバイタリフト」(日本ロレアル)、「サンキラー」(伊勢半)といった有力ブランドはいずれも、PAがフォープラスで、紫外線B波(UVB)の防止効果を表す「SPF」は50+というUVA、UVB共に最高レベルで防御する製品を発売した。「最強!焼かない」、「No.1 UVA防止効果」などとうたう製品パッケージが目を引く。

 「新しい表記の商品が出ることで話題になる。UVA予防に対する注目が集まって啓発効果にもなるはず」とメーカー担当者は期待を寄せる。日焼け止めは機能性が重視されるアイテムだけに数値による効果の証明は購入意欲を刺激しそうだ。

 

 日常使いで市場豊かに

 また、日差しの強い時期に限らず年間を通して日焼け止めを日常使いする人が増えたことで、近年は感触の良さやスキンケア効果の訴求が進む。肌なじみや伸びの良いジェルタイプ、保湿成分や整肌成分を配合したスキンケア効果の高い日焼け止め用乳液などが好調に動いている。

 12年の剤型別金額構成比は、ミルク60%、ジェル24%、クリーム8%、スプレー7%、ローション・その他で1%程度。このうちジェルとクリームはそれぞれ前年比10数ポイント増で、手軽に使えるとここ1〜2年で人気に火が付いたスプレータイプは前年の約1・8倍に拡大した。

 資生堂の調べによると、使用シーンに合わせて選ぶためSPF30前後と50以上とで二極化が進んでいる。日常使いが普及したことで剤型も紫外線防御効果もニーズが多様化し、市場の豊かな広がりをもたらしている。

 

 男性用市場も確立

 更に、昨年マンダムが男性向けに「ギャツビーストロングUVカットスプレー」を投入し、昨今の若年男性の「白肌でいたい」という潜在需要を顕在化した。12年度の男性用日焼け止め市場は前年比38%増と大きく拡大。今シーズンも認知度アップを図ることで更なる成長を見込んでいる。

 

 成長する制汗剤市場

 スプレーやロールオン、ウオーター、ジェルなど様々な剤型が展開されている制汗剤市場は、汗拭きシート市場の約2倍に当たる230億円強(富士経済調べ)。ライオンによると、20〜30代女性の8割以上、40代も78%が制汗剤やデオドラント剤を利用しており、生活に溶け込んだ定番アイテムとなっている。

 剤型別では10代に人気のウオータータイプが伸長。12年の制汗剤市場は09年比で女性用が105%、男性用が124%(シービック調べ)と男性向けの伸びも著しい。

 今春は「マンダムスプラッシュデオウォーター」(マンダム)、「Ban」(ライオン)がそれぞれ10〜20代、20〜30代女性向けのウオーター剤を投入して人気剤型のユーザー層拡大を図り、この剤型でトップシェアの「シーブリーズデオ&ウォーター」(資生堂)はマイナス5℃を体感できる「アイスタイプ」を発売する。

 また、ロールオンタイプでは「ギャツビーバイオコアデオドラント」(マンダム)が改良と香りの追加を行った他、「デオナチュレ」(シービック)がイメージキャラクターに男性を起用した交通広告などを実施して男性ユーザーの更なる増加を狙い、市場全体の底上げを図っていく。

 

 制汗剤の情緒的価値訴求を

 柔軟剤を始め、様々なカテゴリーで香りのニーズが高まっているが、体や汗のにおいをケアする制汗剤は元々香りが重要な要素の一つ。「アックス」シリーズのフレグランス製品の調香技術を生かした「ドライデオドラントスプレー」(ユニリーバ・ジャパン)のように上質な香りで製品価値を高めることができる。

 また、ライオンの分析によると、朝にウオータータイプの制汗剤を使うとシャワーを浴びたようなリフレッシュ効果が得られ「気持ちが引き締まり、やる気が出る」といった精神面でのプラス作用もある。

 制汗機能に加え、香りやリフレッシュ効果などの情緒的価値の訴求を通じた付加価値化も、これからますます重要になりそうだ。

 “アウトドア系スキンケア”は需要期の気候に左右されがちだが、日焼け止めならスキンケアの一環として更なる日常使いの促進、制汗剤なら情緒的効果の訴求を通じて使用の通年化を進めることで、より安定した成長が期待できそうだ。



 
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