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特集

特集・線香・ローソク——「宗教離れ」にどう対応

2013年3月25日

生活により密着した新提案必要か

 

 東日本大震災から2年を経て、線香・ローソク市場は落ち着きを取り戻しつつある。反面、それぞれの分野で課題も残されており、業界団体や参入各社は解決へ向けた取り組みを進めている。


 【線香】
 昨年から今年に掛けて、業界大手メーカーが積極的な仕掛けを立て続けに行ったことで、微減傾向にあった線香市場も横ばいにとどまる傾向が見えつつある。施策によって成功したもの、思うような成果が出なかったものなど様々だが「何か継続的に行っていかないと市場規模は減少する一方」という業界関係者の見方は証明された形で、この彼岸以降も需要喚起への取り組みが市場動向を左右しそうだ。
 東日本大震災の影響で落ち込みを見せた一昨年の彼岸、そこから巻き返しが期待された昨年の彼岸だが、全般的には回復したとは言い難い状況にある。一方で、新たな需要を創造する施策として位置付けられる「母の日」のキャンペーンは、「昨年になってようやく道筋が見え始めた」(日本香堂)というように、彼岸の時期から4、5月と対象期間を延ばしたことで、一定の成果を得られた。これを踏まえて今年も、特にカーネーションを中心とした製品を中心に、この時期の実績を伸ばすことが期待されている。
 反面、若年層を中心とする宗教離れ、あるいは仏壇を持たない家庭の増加は、依然として市場活性化を阻む大きな要因として横たわる。現在は需要期以外の時期、また販売面で山から外れた時期の取り組みがメーンだが、今後はより生活者のライフスタイルにまで踏み込んだ提案が求められそうだ。


 【ローソク】
 震災の影響という意味では、ローソク市場は近年、大きな揺さぶりが掛けられている。震災直後は緊急支援物資の対象となったことや計画停電の余波もあって重要が大幅に拡大、各社共に生産に追われたが、その後は流通や家庭での在庫も潤沢になったことで反動が出た。現在でも備蓄用、災害用といった名目で一部に根強さが残っているが、市場全体としては震災以前の流れに戻ったようだ。
 宗教離れという点では線香と同じで、いかに啓発を進めていくかが課題となっている。業界団体も含めて周辺分野との連携に注力し、また安全面のPRなどを進めている。市場トータルでは横ばいからやや減少気味で推移していることから、再度の活性化へ向けた取り組みが必要だ。
 製品面では、いわゆる「ミニ寸」、「豆寸」、「豆ダルマ」などと称される全長の短いタイプ、1回使い切りのタイプなどが依然として成長性を見せる。あるメーカーでは、このカテゴリーだけが2〜3割も伸びているという。仏事用に関しては、こうした生活習慣、使用実態の変化を捉えた展開が鍵を握る。
 また、缶入り、カップ入り、アロマキャンドルなど、その他の用途の商材にも期待が掛かる。機能性、安全性はもとより、最近はデザイン性に優れたアイテムも増加する傾向にあり、新たな用途提案も含めたマーケティング戦略が重要になる。
 原料のパラフィンワックスについては、引き続き価格が上がる気配が見られるものの、メーカーが製品価格に転嫁することが難しい状況も変わっていない。来年には消費増税も予定されており、価格面の見直しも迫られそうだ。



 
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