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特集

特集・次世代型卸売業への挑戦——生き残りへ取り組み強化

2012年11月5日

ネット通販に新たな意欲4割

 

 日用品化粧品新聞社では、先に発行した「日用品・化粧品・生活用品ダイジェスト」を通じ、関連業界の有力卸店を対象に実態調査を行った。厳しい経営環境下で企業数の減少が続く中、新たな取り組みや変化への対応を図り、現状を打開する動きも見受けられた。
 ここでは売上高や業態別、品目別の構成比を分析した他、3面からは全国の卸店を対象に実施した「次世代型卸売業」アンケートの結果をまとめた。


 売上高伸び率
 前年に比べて0・6ポイント上昇した。震災による低迷、その後の反動もあって上下しつつも、かろうじて前年実績を確保した形だ。春先こそ荷動きが一部で活発化したものの、夏場の季節商品が不振、その後も回復が遅れ気味だ。既存のカテゴリーを越えて取り扱いを拡大する向きもある。PB商品の開発が進む一方で、独自の専売品を調達する傾向も強まっている。


 ホームページ保有率
 全体の8割がホームページを所有しているが、自社ウェブサイトを通じて消費者に直接販売している企業は限定的。ネット通販の専門業者に商品を供給する企業は増えつつあるが、採算が合うところまでいっている事例は更に少ないと見られる。


 売上高伸長率目標
 平均で102・4%という数字は前年を1・0ポイント上回っているが、前年落ち込んだ分を取り戻したという意味合いの回答が目立つ。売り上げを伸ばす材料を持つ企業と、そうでない企業との格差も広がっている。


 業態別売り上げ構成
 「全国スーパー」、「ドラッグストア」、「ホームセンター」、「コンビニエンスストア」などの業態は比率が下がった。特に大手チェーンは納入業者の絞り込み、あるいは一部で直接取引への意向を強めるなどしており、中堅以下の卸店で取引が減る傾向にある。反面、日用雑貨品の売り場として見直しが進む「地域スーパー」は、わずかに比率を伸ばした。
 「単独店・一般店」、「その他」は比率を伸ばした。新規商材の取り扱い、それに伴う新たな得意先の開拓が進んでいることがうかがえる。


 品目別売り上げ構成
 「石鹸・洗剤」が0・8ポイント減少した一方で、「日用雑貨」、「家庭紙・衛生用品」が比率を伸ばした。伸長が続いていた「その他」は、市場に定着した商材を「日用雑貨」として括る傾向が見られることから3・8ポイント減少した。
 日用品を主流としてきた卸店では、化粧品や家庭用品、更には異業種の商材まで手を広げて取り扱う傾向が年々強まっている。


 アンケートを実施

 少子高齢化や人口減少、ライフスタイルや消費者ニーズの多様化などを背景に、小売店、メーカー、卸売店に求められるものが加速度的に変化してきている。本紙では、日用雑貨・化粧品・家庭用品を中心に扱う卸店にアンケート形式で新規カテゴリーや新規ルートの開拓、異業種間との提携、インターネット販売への対応、消費増税の問題などについて意識調査を実施、46社から回答を得た。併せて、メーカー各社にも卸売業に期待するものや課題についてアンケートを実施した。


 アンケートの回答卸店46件の内訳は「全国展開型」が13・0%、「広域展開型」が28・3%、「地域密着型」が58・7%。「資本金1億円以上かつ従業員(パートは含まない)が100人以上」が10・9%、「同100人未満」が89・1%。中堅規模で地域を対象にした卸店が多かったが、全国対応の卸店も含まれている。どの規模の卸店にも同じ質問をしているため「今後の卸店に求められるもの」や「異業種との提携」といった質問も、同じ回答ながら多少背景が異なる面もあるだろう。ただ、現状打破に向けた方向性としては共通する意見が多かった。


 着目度高い業務用ルート、介護用品
 「今後の卸売業界はどうなっていくか」、「どういう変化を予測するか」といった問いには『縮小する』、『廃業が増える』といったネガティブな意見が多かった。


 そんな中「新たな販路の開拓やカテゴリーの取扱」を『重視する』、『非常に重視する』の回答が8割を超えた。この答えは企業規模の大小にかかわらず同様で、販路は『業務用ルート』、カテゴリーは『介護用品』に着目しているところが多かった。また、インターネット通販に取り組んでいるところは約3割あった。


 直近の課題になると思われる消費増税については『小売店が販売価格に転嫁・反映』されるのが望ましいという答えが7割を占めた。一方、過去の経験から卸店に負荷が掛かると予測する声も少なくなかった。

半数以上を占めた『縮小する』では、その理由として、特に地域から「販売店の集約、減少」に関する事柄が挙げられた。また「小売業の望む高度な物流能力に対応できる企業は限られてくる」(地域)、「地域卸の生存域が狭まっていくため」(同)、「広域型卸以外は縮小する」(同)などの答えがあった。一方『発展する』は12・2%。5件のうち3件が「資本金1億円以上かつ従業員100人以上」の卸店だった。


 「資本金1億円未満または従業員100人未満」で『発展する』と答えたのが2件。どちらも広域で「現状のままでは無理があるが、販売チャネル、扱い品などの変化を上手くできたところが伸びる。全体的には二極化するものと思う」を理由としている。

(以下、本紙をご覧ください)

 
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