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特集

特集・冬の暖系商材——急成長の反動、暖冬予想もなんのその

2012年10月29日

関連商材と複合的な売り場展開で広がり

 

 11月を目前に、カイロ市場が本格的な需要期を迎える。昨季まで3シーズン続けて市場規模は拡大しているが、東日本大震災に端を発する災害対策意識の高まりで、備蓄、実使用共に需要が増大する傾向にあるとされている。反面、全国的な暖冬が予想されるなど天候、気温の推移も含めて、これまでと同様に伸ばしていけるかどうかは不透明な状況だ。【袖山 洋】

 昨シーズン、近年では最も高い伸び率を示したカイロ市場だが、日本カイロ工業会が発表した11年度(11年5月〜12年4月)の販売実績によると、海外分を含めた実売数量は21億8101万枚で、前年に比べ実に12・5%増加した。ボリュームの大きな貼るタイプは14億8297万枚で11・9%増、貼らないタイプも4億3703万枚で13・3%増と、大幅増を示した。東日本大震災を経て備蓄需要や節電意識が高まり、流通サイドがこれに呼応して積極的な展開を進めた結果が、高い伸び率となって表れた。また、カイロの売れ行きを左右する気温が低くなった日が需要期に多く重なるなど、天候も市場の動きを後押しした。

 この結果、メーカーでは11年度の市場規模が400億円を突破したと見ている。前年度は震災による“特需”が発生したこともあって一気に実績を伸ばしたが、その数字をも上回った計算だ。

 これについてメーカーサイドは「意識の高まりが消費者だけでなく卸店、小売店にも広がった。確実に商品を確保するために発注が例年より早くスタートして、しかも例年より多めの注文をしてくるケースが増えつつある。よほど天候に恵まれないようなことがない限り、しばらくはこうした傾向が続くのではないか」と見ている。節電に伴い注目されるウォームビズも地道に定着しつつあることで、こちらもカイロ市場には追い風となりそうだ。

 一方で、3シーズン続けて拡大してきたことを受けて、今シーズンは伸びが一段落、あるいは減少に向かうと予想する向きもある。08年度から11年度にかけて約100億円もの上積みがあったことで、急激な拡大の反動が出るのではという見方が強まっている。これに加えて、今シーズンの秋から冬は東日本、西日本共に気温が下がらず昨年ほどの寒さはないという長期予報もある。

 また、まとめ買い需要の増大に伴い、10枚入りから30枚入り、60枚入りなど入り数の多い商品への移行も進むと見られる。特に今シーズンの市場は、そうした入り数の多い商品の動きが活発な前半の需要取り込みがポイントとされており、一段と比率が高まると予想される。

 依然としてプライベートブランドが各小売店のインストアシェアを高めていることもあって、レギュラータイプの1枚単価が低下する反面、近年の推移では10〜20%のペースで増加する足元用、更にそれを上回るような医療用といった付加価値商品の存在がクローズアップされている。

 そうしたアイテムの露出を高めることや、あるいは電子レンジで温めて使用する保温具、目元を温めるような温熱用品といった、広がりを見せる関連商材を活用した複合的な売り場展開も目立ちそうだ。

 
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