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特集

特集・CSR——期待される企業像

2012年9月3日

成功のカギは社員の“貢献実感”

 

 企業は利潤を追求するための組織であるが、近年、その利潤をもたらしてくれる社会に対して、一定の責任を果たさなくてはいけないという考え方が強くなっている。これが、企業の社会貢献的責任(CSR=コーポレート・ソーシャル・レスポンシビリティ)である。ある大手メーカーは「これからは、信頼できる会社が正しく作った製品でないと、消費者にも流通にも買ってもらえなくなる」と危機感を表す。

 ひと口に社会貢献活動と言っても様々あり、その性質によっていくつかに分類できる。ポーラ・オルビスホールディングスによると、ベースにある活動を「基本的CSR」として、コンプライアンスそのものを指している。また、その企業の本業による貢献活動を「事業的CSR」として、敏感肌処方や容器のエコ化といった企業努力を言う。そして、事業から離れ、その企業の理念に基づいた活動を「選択的CSR」と呼び、ピラミッド型を作っている。


 また、世界的に先進的な社会貢献活動を行っているP&Gは、全社的な課題として持続可能な社会を掲げ、環境保全と社会貢献を重点分野に定めている。中でも特に、子供と女性を中心とした支援活動を全世界で進めている。


 こうした活動について「始めることはできても継続することは難しい」と企業の担当者は言う。例えば、クールビズによる社内の設定温度をいくら28に保とうとしても「暑くて仕事にならない」といった不満が噴出していれば、取り組みが成功しているとは言えない。


 では、成功している企業は、どのような取り組み方をしているのだろうか。共通して言えるポイントは、活動の仕組み作りと、それをバックアップするトップの意識の2点である。例えば、サマータイムを通年化したユニ・チャームなどは、社内の設定温度から時間外に仕事をする席まで細かく規定。併せて軽装のポロシャツを作成してマッチングファンドによって東日本大震災の被災地を支援しており、社員の「貢献実感」をうまく引き出している。


 こういった仕組みの工夫に加え、トップがバックアップしている企業は活動を継続しやすい。自らエコ行事に参加したり、担当部署とコミュニケーションを密に取ることで、苦労して作った仕組みが維持されやすくなる。


 本業を生かせる取り組みの方が社会貢献度は高くなる。CSRは多様な企業が多様な取り組みをすることで多様な社会に貢献できる。「競合他社がしているからする」ものではない。世の中は、持続可能な社会の実現に動き始めている。CSRに積極的に取り組む企業の事例を取材した。【近藤雅彦】

 

 

 
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