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特集

電池

2012年6月25日

充電式ニッケル水素が台頭。特需の反動続くアルカリ乾電池



 東日本大震災の影響で大きく動向が左右された電池市場。その影響が依然として続いていることは、統計上からもうかがい知ることができる。


 電池工業会が発表した11年4月〜12年3月における販売金額は、一次電池の主力であるアルカリ乾電池で約602億円、前年比103%となった。規模が小さくなったマンガン乾電池も震災に伴う特需で114%と伸びた。

 しかし、昨年の需要拡大から一転、最近ではマイナス傾向が続く。今年1〜3月の累計実績を見ると、アルカリ乾電池の前年比は数量86%、金額90%と減少している。サイズ別でも、単3形は86%、87%、単4形も87%、98%と前年割れの状況だ。


 要因は、先の震災に伴う“特需”で通常の商品供給では間に合わなくなったために海外からの輸入品が増加し「特に小売業が独自に調達した分を中心に、流通段階や店頭での在庫が現在も捌けていない状態」(卸店)であることが大きい。特需の反動とは別の問題として、これが国内メーカーの出荷に影響しているというわけだ。時間の経過と共にアウトサイダー品などの流通在庫がなくなれば国内メーカー品の出荷量も回復してくるという見方は強いが、それでも「下がってしまった単価だけが残ってしまい、その後の取り引きに影響が出ないか懸念している」(メーカー)状況だ。


 それでも、乾電池の需要拡大について期待を寄せる動向が少なからずある。例えば、昨年の玩具業界では単4形の乾電池を使用する商品がヒット商品上位を占めていた他、地上デジタル化で液晶テレビの普及が進んだことに伴い、リモコンでの電池交換も増えると予想されている。


 こうした需要も含めて好調な動きを見せているのは充電式のニッケル水素電池。この2〜3年は前年比で15〜20%増のペースで推移しており、更に拡大する傾向にある。アルカリ乾電池に比べて使用率は低いが、その分だけポテンシャルが高く、近年の急成長もあって流通の期待度は大きい。

 充電により繰り返し使えることで、電池を使い捨てずに済むことのエコロジー価値や徳用感、あるいは用途提案などが認知されてくれば、一段と市場規模が拡大しそうだ。


 電池メーカー各社も、流通などに向けたカタログの最初のページに、これまでのアルカリ乾電池に代わりニッケル水素電池を掲載するようになるほど注力している。主要メーカーの製品も出そろったことで、活性化への歩みが加速しそうだ。
 
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