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特集

価格安定化への挑戦——特集・ラップフィルム

2012年6月18日

真性の影響から回復へ。再び安定化進む。海外品流入などで価格問題も。



 ラップ市場は、東日本大震災の影響でイレギュラーな動きとなった昨年の状況から一転、例年に近い動向にほぼ戻りつつある。市場規模も約400億円で大きな上下動はないカテゴリーだが、各社は製品の改良や用途提案で活性化を目指している。

 

 ラップの1世帯当たり購入本数はレギュラーサイズ(30cm×20m)換算で約6本、年間販売本数は約3億本に上る。先の震災では一部メーカーの製造拠点が被災したこと、あるいは特需の発生などで店頭は一時的に混乱したものの、これもほぼ収束して安定感を取り戻してきた。

 参入各社では、より切りやすく使いやすいボックスタイプのパッケージを採用したり、紙管を細くすることで持ちやすく握りやすくしたり、あるいは電子レンジに対応した材質による高耐熱化など、商品力の強化を進めている。容器や袋類、紙製品など他の調理関連品と連動した使い方提案も強化が進んでいる。それぞれの需要喚起策が一定の効果を見せていることで、引き続き安定した需要が期待される。

 一方、課題もある。一つは価格問題で、震災による混乱が収まるにつれて「販売単価が下がる傾向にある」と、多くのメーカーが口をそろえる。安定的な供給を優先していた昨年とは異なり、各地で流通の競争環境が激化する中、ラップもこうした競争に巻き込まれつつあり、この是正への取り組みが求められるところだ。

 また、ナフサなど原料、また副資材も高騰する傾向が続いており、コストアップ要因として大きくのし掛かる。あるメーカーでは「価格への転嫁は難しく、今は徹底して無駄を削減して利益を確保する意外にない」と語る。

 海外、とりわけ中国や韓国からの流入する製品にも悩まされている。日本製品に比べて品質面で劣る物が多く、中にはフィルムが黄ばんで劣化するような物さえあるという。更には「明らかに無添加ではないのに、そのようにパッケージに表示してあったりする」(中堅メーカー関係者)ような商品が市場に出回っている。これにより国内メーカーが「風評被害」(同)を受けかねない。

 こうした商品が排除されても、安い価格だけが残ってしまうことを、各社は問題視する。いまや生活に欠かせないアイテムとして定着したカテゴリーだけに、更なる需要喚起と価格安定化へ向けた取り組みが望まれそうだ。

 
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