TOP > 掲載企画インタビューペットフード協会 越村義雄会長

インタビュー

安心してペットと暮らしていける社会インフラ整備で市場の拡大を

一般社団法人ペットフード協会 越村義雄会長

 市場縮小の中、イベント開催や資格整備を積極的に行い、ペットとの共生が人間にもたらす効果・効用の発信に努める一般社団法人ペットフード協会。様々なアイデアをもとに業界の活性化を図る越村義雄会長に、ペット産業の現状や今後の展望を聞いた。

 

 —ペットフード市場の現状は。

 「売り上げはマイナス傾向が続いているが、直近のデータではマイナス幅の改善が見られる。インターネットにおいては順調に売り上げを伸長させており、当協会の調査でもペットショップチャネルに匹敵するような売り上げ規模になってきているのが現状だ」

 「ペットフードの売り上げに直接関係するのが、消費するペットの数だ。頭数は、犬が1193万6000頭、猫が960万6000頭と、対前年比でほぼフラットに推移しており、その点は安堵している」

 

 —飼育意向率は高いと聞きます。

 「現在、犬の飼育率が17・7%、猫の飼育率は10・3%だが、これから飼いたいという飼育意向率は双方とも2倍近くある。これだけ潜在需要の高いマーケットというのは、他業界では考えられないのではないか」

 「国内では65歳以上の人口が23%を占め、近い将来、40%、50%と増えていくと予測されている。高齢者は自分たちが先に亡くなってしまうので、今からペットと暮らし始めることをためらっているという方が非常に多い。そのため、安心してペットと暮らしていけるような社会のインフラ整備を推進し、市場の拡大につなげていかないといけないと考えている」

 

 —具体的な取り組みは。

 「アメリカの例を挙げると、ペットと一緒に暮らせる特別養護高齢者施設がある。その施設には人間の医師だけでなく、獣医士、トリマーもいるため、何歳になってもペットと暮らしてみようという気になる。そのような施設の充実が、ペット頭数の増加にも貢献するはずだ」

 

 —近年、各種資格の整備に積極的です。

 「ペットと暮らす際の知識、マナー、効用などを学ぶ『ペットフード/ペットマナー検定』は昨年からスタートした。愛犬・愛猫に一番適したフードを選んでもらい、できるだけ長く健康でいてほしいという思いから設置したもので、ただ単にフードが売れればいいということではなく、人、そしてペットの幸せに必要な情報を網羅したつもりだ」

 「小売店様、卸店様などでもきちんとしたアドバイスができることを目的として、8月からペット関連の法律や犬・猫の生理学などについて講習を行う『ペットフード販売士』の認定試験を実施していく。また、きちんとした専門家を各事業者に置いていただこうという意味で立ち上げた『ペットフード安全管理者』の認定制度もすでに2回行っている」

 

 —昨年は「インターペット」を初開催しました。

 「今年も第2回となる『インターペット』を8月23日から26日までの4日間、幕張メッセで開催する。昨年より会場が約1・3倍に拡大し、現段階で前回より多い出展者、出展小間数となっている。また、いまやペットは家族の一員ということで、一緒に移動することも多くなってきていることから、自動車メーカーのメルセデス・ベンツとルノーの2社に出展してもらう。昨年は約3万9000人の来場者があったが、今年は4万5000人以上を見込んでおり、海外からの出展者も増え、国際色豊かなフェアという位置付けのイベントになるはずだ」

 「高齢者にも焦点を当て、安心してペットと共に暮らしてもらえるような社会作りについて専門家に講演してもらう。更に、小さい時から動物と慣れ親しむことによって、大人になって思いやりのある心優しい人間に育つということが色々な調査結果で出ており、子供とペットの関係にも着目。ペット産業の職業体験をしてもらうコーナーを設置するなど、業界にもっと関心を持ってもらえるような場としても考えている」

 

 —他団体との連携については。

 「『インターペット』も質の高いイベント、出展スタイルと自負しているが、一般社団法人日本ペット用品工業会が開催する『ジャパンペットフェア』と合同で開催した方がインパクトのあるものになるのではという考えから、実現に向けて話し合いを行っている。中国の北京や上海で行われているペットフェアが急速に拡大していることもあるため、フードメーカー、用品メーカー、ありとあらゆるペット産業の企業が一堂に会し、スケールメリットを出していくことも必要だろう」

 

 

(2012年7月16日号)

 

 

 

 
 
 
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