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コラム

「映画的生活用品」──食事は犬と分かち合う──「ニッポンの嘘 報道写真家福島菊次郎90歳」

2013年1月1日

 

   例えば「ニッポンの嘘 報道写真家福島菊次郎90歳」(12。長谷川三郎)という映画がある。

  この連載で初めて取り上げるドキュメンタリー。二〇一一年の撮影時、九〇歳の現役最長老報道カメラマンの生き様を追った記録映画だ。

 福島氏の写真家としての原点は、一九五一年から十年間、広島で原爆症に苦しむ被爆者から「私の写真を撮ってくれ。ピカに出会ってこのざまだ。このままでは死んでも死に切れない。仇を取ってくれ」と乞われて、闘病生活を記録し続けたこと。

 以後、被曝者への撮影をライフワークとしながら、安保闘争、学生運動、三里塚闘争、水俣病など公害病、自衛隊、原発問題など、撮影した写真は約二十五万枚、写真集は十二冊。だから、東日本大震災で福島第一原発事故が起これば、当然フクシマを撮りに行く。

 フォトジャーナリスト学校の若い受講生を前にした講演で「(被写体として選んだ)問題自体が法を犯したものであれば、カメラマンは法を犯しても構わない」と語る、国家への反骨精神。この学校への階段を監督におぶさって上がるほどなのに、いざ撮影現場に臨めば、検問の警察官に「御免なさいね、僕撮るのが仕事だから」と言って、びしっとカメラを構えてシャッターを押す。そのカッコ良さといったらない。

 自宅では、ワープロを立ち上げる際に、祈る場面もあって面白い。愛犬ロクとのふたり暮し。食事は共通に皿から分け合って行う。      (活吉)

 
 
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