2017年11月20日
ライオンは、新たに開発した点眼薬がドライアイ患者に対する有効性を向上させることを発見した。これに伴い11月10日午前11時から、東京都墨田区の本社で説明会を開き、研究開発本部薬品研究所の田淵照人主任研究員が詳細を説明した。 同社によると、スマートフォンやパソコンの過度な使用、加齢、コンタクトレンズ使用などの原因から、目の乾きやかすみを生じるドライアイを訴える患者は現在、国内で約2000万人に上るという。有効成分・ビタミンA(レチノールパルチミン酸エステル)は角膜上皮細胞の分化・増殖を促進させる効果があり、ドライアイに対して損傷した角膜を修復するなど有用性が知られているが、点眼薬中に可溶化させる技術が必要だった。これまでも同社では界面活性剤HCOを用いたナノエマルジョン技術で、ビタミンAを配合した点眼薬を開発してきたが、新たに界面活性剤EOPOを用いたナノエマルジョン製剤を開発した。 新ビタミンAナノエマルジョン製剤は、従来の製剤に比べてビタミンAの角膜上細胞への透過性が向上したのに加え、ドライアイ患者の角膜上損傷治癒を促進するとともに、涙をつなぎとめるムチンの産生を促進することが分かった。また、ドライアイ患者の目の乾きやすさなどの自覚症状も改善する傾向が見られた。 今後は「本技術を応用し、涙液減少に伴い角膜上皮障害や涙液中のムチンの減少をしっかりと改善し、目の乾きに伴うトラブルを解消する新たな点眼薬を開発していく」(同社)という。 研究成果は第121回日本眼科学会総会、第33回日本DDS学会学術集会、第56回日本油化学会年会で発表するとともに、医学誌にも論文を掲載した。
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